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検証 スルガ銀不正融資(下) 雲上人と汚れ役(中日新聞)


◆現場の情報を断絶

会見で一連の不正融資問題を謝罪するスルガ銀行の有国三知男社長。岡野光喜元会長の姿はなかった=沼津市内で

 「会うことができるのは年二回の(営業成績の)表彰式だけ。業界の異端児と呼ばれるだけあってカリスマ性があった」。スルガ銀行(沼津市)の元従業員の女性は、岡野光喜元会長(73)の威光をこう表現する。

 岡野元会長と、二〇一六年七月に急逝した喜之助元副社長の兄弟は、スルガ銀の創業者のひ孫に当たる。元会長が五代目頭取に就いた一九八五年以降、三十年余りにわたって二人三脚で経営を支配し、近年は「近寄りがたい存在になっていた」(社外取締役)。

 外部弁護士の第三者委員会が「組織的」と断じたシェアハウスなどの投資用不動産を巡る不正融資で、兄弟が直接、審査書類の改ざんなどを指示した形跡は見つからなかった。

 一連の不正を巡る重要人物に挙げられたのは、元専務執行役員の麻生治雄氏だ。ほぼ毎年、猫の目のように組織の機構や肩書が変わる中、一貫して営業現場を指揮する立場にあった。

 「否決するなら、おまえが案件をとってこい」。第三者委の報告書には、融資の書類に不審を抱く審査担当者を麻生氏がどう喝し、無理やり承認させていたとする行員の証言が多数記されている。人事にも介入して審査部門を機能不全にした結果、二〇一四年度下半期以降の投資用不動産ローンの承認率は99%を超えた。

詳細は(中日新聞)

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