top of page

地獄から生還、銀行と闘う 被害者仲間支えに「自己責任論」覆す

更新日:2023年1月30日

通勤する人々が通りを行き交う1月12日の早朝、東京・日本橋のたもとの交差点で1人の男性がマイクを握った。周りに立つ100人余りの人々が「不正融資の早期解決を!」と書いた旗を掲げていた。

 「私はスルガ銀行の『かぼちゃの馬車事件』の被害者です。2億円近い不正融資で地獄を味わいました。銀行が不正を認め、私は地獄の淵から舞い戻りましたが、いまだに不正融資で苦しむたくさんの被害者がいます」

 目の前のビルにスルガ銀行東京支店が入居する。そこに向け男性が「スルガ銀行は全ての被害者に謝罪しろー」と声を張り上げると、周囲の人々が「謝罪しろー」と唱和し、こだまのように通りに響いた。

 冨谷皐介(とみたに・こうすけ)さん(53)。投資用不動産のシェアハウスを巡るスルガ銀行の不正融資事件で巨額の借金を背負った。同じ境遇の仲間と共に弁護士を探し、銀行前でデモ活動を行うなど、苦難の末に「借金帳消し」を勝ち取った。

 冨谷さんの借金は解消した。それなのに今も月に何度か街頭に立ち、不正融資の被害を訴え続けている。なぜか。その理由を明らかにする前に、本人の地獄の日々を振り返ろう。

 冨谷さんが不正融資に巻き込まれたのは6年前。…

毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20230128/k00/00m/020/097000c

最新記事

すべて表示
スルガ銀不正融資「スジ悪物件で奈落に」438人の怒り

スルガ銀不正融資の今(1) 東京・霞が関の中央官庁街の一角、東京地裁に、司法記者クラブの会見場がある。今年4月半ば、その会見場で1人の女性が十数人の記者を前にマイクを握りしめていた。 その記者会見は、スルガ銀行の不正融資の「被害弁護団」を率いる河合弘之、山口広両弁護士らによ...

 
 
 
スルガ銀のシェアハウス問題、調停成立で「解決」

スルガ銀行のシェアハウス向け不正融資問題を巡り、債務者404人と同行の民事調停が4月19日に成立した。調停を申し立てた債務者の弁護団が同日、東京都内で記者会見し明らかにした。団長の河合弘之弁護士は、「4年あまり取り組んできたシェアハウス問題は全て解決した」と述べた。...

 
 
 
融資書類の証拠保全手続き 不正巡り東京地裁 スルガ銀、対応拒否

スルガ銀行から不正融資を受けたとするアパート・マンション購入者の救済を目指す被害弁護団は20日、東京都内で記者会見し、東京地裁などが融資関連書類の証拠保全手続きを実施したと明らかにした。スルガ銀は対応を拒否したという。 手続きに同行した弁護団によると、同地裁と静岡地裁沼津支...

 
 
 

Comments


カテゴリ
最新記事
アーカイブ
タグから検索
bottom of page