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地獄から生還、銀行と闘う 被害者仲間支えに「自己責任論」覆す

通勤する人々が通りを行き交う1月12日の早朝、東京・日本橋のたもとの交差点で1人の男性がマイクを握った。周りに立つ100人余りの人々が「不正融資の早期解決を!」と書いた旗を掲げていた。

 「私はスルガ銀行の『かぼちゃの馬車事件』の被害者です。2億円近い不正融資で地獄を味わいました。銀行が不正を認め、私は地獄の淵から舞い戻りましたが、いまだに不正融資で苦しむたくさんの被害者がいます」

 目の前のビルにスルガ銀行東京支店が入居する。そこに向け男性が「スルガ銀行は全ての被害者に謝罪しろー」と声を張り上げると、周囲の人々が「謝罪しろー」と唱和し、こだまのように通りに響いた。

 冨谷皐介(とみたに・こうすけ)さん(53)。投資用不動産のシェアハウスを巡るスルガ銀行の不正融資事件で巨額の借金を背負った。同じ境遇の仲間と共に弁護士を探し、銀行前でデモ活動を行うなど、苦難の末に「借金帳消し」を勝ち取った。

 冨谷さんの借金は解消した。それなのに今も月に何度か街頭に立ち、不正融資の被害を訴え続けている。なぜか。その理由を明らかにする前に、本人の地獄の日々を振り返ろう。

 冨谷さんが不正融資に巻き込まれたのは6年前。…

毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20230128/k00/00m/020/097000c

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