[インサイド財務省]第14部 金融<7>「金融処分庁」への自省 重く(読売新聞オンライン)
- SS被害者の会
- 2019年3月2日
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いつもの「麻生節」は鳴りを潜めた。2月19日の衆院財務金融委員会。金融相・麻生太郎の答弁は「強制立ち入りなどは、よほどのことがないとやりにくい」と歯切れが悪かった。不正融資が横行していたスルガ銀行(静岡県)への対応の遅れを問われた場面だ。
金融庁は、金融機関への立ち入り検査と、業務改善命令や業務停止命令といった行政処分の権限を握る。だが、今は「伝家の宝刀」を抜くことに慎重だ。2000年代に「金融処分庁」とまで呼ばれた振る舞いは金融の発展に寄与したのか。そうした自省に立つ。
脱・処分庁――。いち早く見直しを唱えたのは、昨年7月まで長官を務めた森信親のぶちか(1980年、大蔵省入省)だった。
(中略)
金融行政の舵かじ取りは難しい。スルガ銀は森の期待を裏切り、審査書類を改ざんし、本来なら貸せない相手にも融資を実行していた。入居者が集まらず、賃料を受け取れなくなったオーナーたちは、遅くとも15年1月には苦情や相談を寄せていた。そうした実態をなかなか見抜けず、金融庁が立ち入り検査に入ったのは18年になってからだった。同年10月、金融庁はスルガ銀に6か月の一部業務停止命令を下す。森が長官を退任して3か月後のことだ。
詳細は読売新聞オンライン
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